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活躍中のシニアインタビュー vol.36

Uターンした街には知り合いゼロ。
ガイドの仕事で広げた交友関係で「今が幸せ」

伊佐市シルバー人材センター会員
山下 明世(ヤマシタ アキヨ)さん

伊佐の風会長山下さん

年齢 73歳
就業内容 曽木の滝観光案内所の管理
就業時間 2~3回/月(1日6時間)

※ご年齢は2020年10月時点のものです

伊佐の風会長山下さん

鹿児島県伊佐市の観光名所といえば、曾木の滝と曽木第二発電所遺構が思い浮かぶ。東洋のナイアガラと呼ばれる迫力満点の大滝と、中世ヨーロッパの古城を彷彿させる遺構は、多くの人が訪れる人気の観光スポットだ。この2ヵ所を含む曾木の滝公園周辺の見どころや、伊佐市の魅力を伝える観光ガイド(有償)を務めるのが、伊佐市シルバー人材センターの会員でもあり、伊佐市観光ボランティアガイド「伊佐の風」のメンバーだ。「今が人生で一番楽しい」と話す、「伊佐の風」会長の山下明世さん(73歳)に話を聞いた。

歴史勉強会の参加者が、観光案内所の仕事を業務委託することに

伊佐市からの依頼を受け、曾木の滝観光案内所を伊佐市観光ボランティアガイド「伊佐の風」のメンバーが管理するようになったのが、2年前の平成30年8月。10人のメンバーが交代で、午前10時から午後4時まで案内所で掃除や電話対応、入園の対応などに当たっている。市から業務委託を受けるにあたり、メンバーはシルバー人材センターに登録をして「仕事」として観光案内所で就業しており、就業日数は月に2~3日だ。会長である山下明世さん(73歳)は、シフト作りやメンバーの勤怠管理のほか、カウントした入園・入館者数を市のPR課へ報告している。もちろん、案内所を訪れた人の対応や観光案内も大切な仕事だ。

伊佐の風会長山下さん

山下さんは伊佐市生まれだ。しかし父親が転勤族だったため、成長する前に伊佐市を離れ、各地を転々として育った。証券会社の営業マンとして働いたあと、55歳で早期退職。その後別の会社に勤め、62歳の時に伊佐市に帰ってきた。伊佐市は自分が生まれた街で、これから暮らす街だ。しかし街のことを何も知らない。そんな時、土地の歴史を学ぶ勉強会があることを聞いた。伊佐市には何があるのか、大きな神社があるけれどどのような神社なのか、地元にまつわる歴史上の人物、そういったことを学ぶ良い機会だと、勉強会に参加した。

曽木の滝

勉強会が終わるとき、伊佐市から「観光ボランティアガイドを立ち上げたい。皆さんの中でやってもいいという人はいませんか」と声がかかった。立候補した15人で、平成24年に観光ボランティアガイド「伊佐の風」をスタート。その後、さらに市から曾木の滝観光案内所の管理業務の誘いがあり、今に至る。曾木の滝や遺構、周辺スポットの説明に加えて土地の歴史に詳しく、話しやすく人当たりの良いガイドの存在はとても好評だ。感謝の言葉が市に寄せられることも珍しくないという。

伊佐の風会長山下さん

趣味の集まりに参加して、人間関係を広げよう

「伊佐市に親戚は何軒かありましたけど、知り合いは誰もいませんでした。けれど伊佐の歴史の勉強会に入って、知り合いが増えて、ガイドをするようになって、また知り合いが増えて。今はスーパーに行くと知り合いに会って挨拶をすることが多いです。この10年の間に交友が広まりましたね。伊佐の風に入会したことはとても良かったと思います」

曽木の滝

積極的に人が集まる場所に参加しつながりを広げたことで、山下さんの人間関係はぐんと広がった。曾木の滝観光案内所での就業もあるので、頻繁に外出する。一方、家で静かに過ごすシニア世代も多い。そんな人たちに向け、山下さんはこうメッセージを送る。

「定年を迎えると、ちょっとのんびりしたいと考えます。しかし、毎日が日曜日になるわけですから、それは精神的にも肉体的にも良くないです。野菜作りやダンス、習字や読書など、自分の趣味や興味があることの勉強会がどこの市にもあると思います。まずはそこに入ると友達ができます。自分の好きなことをしながら、同じものを好きな友達を作る。好きなことから知り合いは増えていきます。寂しい余生を送ったらだめですよ。一人でも知り合いを増やして楽しい余生を送らないと」
例えば、曾木の滝観光案内所でも一緒に働く仲間を随時募集している。山下さんは他のボランティア団体とも話をするが、多くが人材不足で参加者を探しているという。観光ガイドをするにあたり、歴史や観光スポットの知識が必要だが、山下さんたちは誰でもできるようにと、勉強用の教材を作った。今年から新たに参加した人もいて、いつでも新しい仲間を迎える体勢は整っている。

伊佐の風会長山下さん

今、とても幸せ。この状態をあと10年続けたい

観光案内所での就業を通し、山下さんは知り合いがとても増えた。しかし、メリットはそれだけではない。伊佐市からの業務委託なので、就業した日は配当金が出る。その収入も励みだ。けれど何と言っても、案内した人から「ありがとう」「素晴らしい滝ですね」とお礼や感嘆の言葉をもらえるのが一番のやりがいだ。

伊佐の風会長山下さん

新型コロナウイルスの流行が落ち着き、また海外旅行が普通にできるようになった際には、曾木の滝や遺構には多くの外国人観光客の来訪が見込まれている。というのも、クルーズ船が入港した際の観光コースの中に、北薩地区が入ることが計画されているのだ。実際に先日も、その下見として20人ほどが曾木の滝公園を訪れたという。

「伊佐市の観光の目玉は滝と遺構くらいですが、訪れた人はすばらしいと喜ばれる。ですから少しでも口コミを増やし、リピーターを増やしていきたいです。伊佐市をPRできるように皆で頑張っています」

伊佐の風会長山下さん

観光案内所の就業のほか、鹿児島市に住む高校時代の友人とゴルフをしたり、錦江湾で鯛釣りをしたりと、山下さんの毎日は充実している。スポーツジムにも通い、体力作りも欠かさない。スポーツジムには、観光案内所に就業するメンバーの約半数も通っているという。「70歳といっても馬鹿にしたらだめですよ、若いですから」と山下さんは笑う。 「今とても幸せです。このガイドの仕事をつづけながら、80歳までは鹿児島市の同級生たちとゴルフをしたいです。知り合いとワーワー言って焼酎を飲みながら過ごしたい。人生の最期まで、楽しく元気に過ごしたいですね。健康で今の状態をあと10年続けられたら最高の人生かな」

伊佐の風会長山下さん

伊佐市シルバー人材センター

〒895-2511 鹿児島県伊佐市大口里1433-11

TEL:0995-22-1166

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