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活躍中のシニアインタビュー vol.28

生きた証を「つないでいく」

霧島神楽振興会
松元 孝一(マツモト コウイチ)さん

アクティブシニア

年齢 68歳
業務内容 囃子手(はやして)、舞子(まいこ)
雇用形態 ボランティア

※ご年齢は2020年7月時点のものです。

アクティブシニア

霧島神楽のメンバーとして、創設時からお囃子を担当している松元孝一さん(68歳)。約80年途絶えていた神楽を復活させ、後に続く世代に引き継ごうと力を尽くしている。年齢を重ねても元気いっぱいな理由を「人前で話をする機会が多いため、情報集めに精を出し、適度な緊張感を持っているためではないでしょうか」と自己分析する松元さんに話をうかがった。

町おこしの一環として、大正時代に途切れた神楽を復活

松元孝一さんは68歳。勤務していた役所を定年退職してから、昨年まで社会教育指導員として家庭学級や高齢者教室で働き、積極的に地域貢献してきた。現在は神楽振興会にボランティアとして参加している。松元さんが神楽に関わるようになったのは20年前。霧島市を観光地としてアピールする手段のひとつに、神楽が選ばれたのがきっかけだ。

アクティブシニア

本番さながらの迫力あるリハーサル

霧島市は日本発祥の地、神話と歴史のふるさとと言われている。しかし、市町村が合併される20年前、それらに基づく日本古来の文化が当時の霧島町にはなかった。有名な九面太鼓は牧園町で霧島町ではない。太鼓とはまた違った角度から何かアピールできるものがないかと探していたとき、当時の町長が神楽はどうかと提案。文献を調べてみると、大正時代には霧島で神楽をやっていたことが判明した。所作をはじめとした詳細は分からなかったが、これを現代風にアレンジした神楽を作る取り組みがスタート。当時役所で行政指導をしていた松元さんらが町の人に呼びかけ、集まった約50名で現代神楽を作り上げることとなる。

アクティブシニア

「昔は男性が女装して女性の役をやったのですが、文献を調べると、女性が入っても問題はないことがわかりました。そこで霧島神楽では女性や子どもも参加し、みんなで神楽を作り上げています。その中で舞手と囃子手に分かれ、平成9年から練習が始まりました。舞は東京のプロのお師匠さんに、囃子は福岡の先生に担当していただき創作したのです。本当に手作りで作り上げた神楽です」

霧島神楽は現在8座。松元さんは囃子手だが、「長田の五穀舞(おさだのごこくまい)」という演目だけは、松元さんの地元をテーマにしていることもあり舞を担当する。他にもその地域に関係のある人が参加し、フレキシブルに皆で神楽を楽しんでいる。

アクティブシニア

「長田の五穀舞(おさだのごこくまい)」で舞を担当する松元さん(写真中央奥)

神楽を通して新たなつながりが生まれた

もともとは行政指導として神楽に関わった松元さんだったが、自身が霧島町の町民だったこともあり神楽の一員に加わった。神楽に関わることで、松元さんは「人々とのつながり」を実感し、そのつながりが非常に大切であると語る。

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「地域の方々とのふれあいや、神楽を通したつながりが増えました。神楽を始めてしばらくすると、あちこちから公演を依頼されるようになったのです。いろいろなところに出向いて公演をすることで『霧島神楽を見ました』と声をかけていただくようになりました。また、平成10年から始まった南九州神楽祭りでは、九州管内や山口、広島など、古くから神楽をされていた方々が霧島に来られます。一緒に神楽をやる中で、たくさんのことを学ばせていただき、とてもありがたいです」 九州をはじめ、日本各地には“神楽の先輩“たちがいて「うちには100年の歴史がある」「うちはいつから続いている」という話もめずらしくない。どこに行っても一番の若手は霧島神楽だが、仲間同士で「150年続いているところも、150年前は私たちと一緒だった。200年続いても200年前はやはり試行錯誤しながら、それを延々と続けてきたんだ」と励まし合い、自信とプライドを持って霧島神楽を披露している。

アクティブシニア

一座(約30分)の練習は一度も休むことなく続く

若い世代につないでいくことが高齢者の役割

先輩たちを見ながら”若手“として神楽を続けていた松元さんの中に、「次の世代につないでいかなくてはいけない」という思いが生まれたのは、若い世代が参加するようになったことがきっかけだった。 「始めた人がずっと最後までやっていけるわけではありません。どこかの神楽が100年続いているのは、次の世代に神楽に入ってもらい、重なるかたちで一緒に神楽をやってつないできたからです」

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役所の定年退職と合わせて神楽も引退することを考えていたが、「つないでいく」という思いが、松元さんを神楽に引きとめている。神楽に参加しながら自分が学んだことや技術を後世に伝えていかなくてはいけない、その橋渡しをしようという思いが胸にある。 さらに、神楽に限らずいろいろな地域の伝統行事を含む、まちづくりや地域づくり、町内活動など、あらゆるところで「つないでいく」ことが高齢者の大切な役割だと松元さんは語る。そうやってきちんとつなげていけば、自分が暮らす地域が昔も今も心地よい場所であり続けるはずだ。

アクティブシニア

「高齢者こそ今からが出番です。認知症になってもいいお手本になるのだから悲観する必要はありません。自分の生きた証を、命を、最後までつないでいく。これが高齢者の仕事だと思います」 神楽を通じて松元さんの生きざまに接した人々は、きっと次の世代にも神楽をつないでいく。そうして、遠い未来の霧島神楽の座のメンバーが「うちの神楽には長い歴史がある」と語っているはずだ。

霧島市霧島公民館

アクティブシニア

〒899-4201 鹿児島県霧島市霧島田口148−1

TEL:0995-57-0316

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